屋根は建物の中で最も風雨や日光にさらされています。毎日紫外線によるダメージを受けながら、夏場は直射日光で80℃もの高温、冬場は氷点下といった過酷な条件で建物を雨水から守っています。屋根塗装の一番の役割は、塗膜による屋根材の保護になります。定期的なメンテナンスを怠ると、雨漏りの発生をまねき建物の深刻な問題につながります。建物本体に高額な補修が必要になる前に、定期的な屋根塗装をおこないましょう。
塗り替えが必要な屋根
塗り替えの必要ない屋根
塗り替えしてはいけない屋根
外壁塗装はほとんどの住宅で必要になりますが、屋根塗装は屋根の材質によって「塗り替えが必要な屋根」「塗り替えの必要がない家」「塗り替えしてはいけない屋根」に別れます。普段目にする事も少ない屋根、訪問で来た専門知識のない営業マンの間違った提案に乗ってしまった!なんてことの無いようにまずは自分の家の屋根がどれに該当するか知ってください。
セメントで作られた瓦で1970〜80年代の住宅の屋根に多く使用されています。陶器である日本瓦と違い塗装によるメンテンスが必要となります。
モニエル瓦は海外から輸入された瓦で乾式コンクリート瓦の事です。瓦表面の処理が特殊で下地処理の正しい知識がないと塗り替えても剥がれやすいので注意が必要となります。
スレートは薄い粘土板岩を使用した屋根材です。カラーベストとも呼ばれ軽量でデザイン性が高いのが特徴です。塗装を行う事で寿命を伸ばせますが施工の際「縁切り」作業が必要です。
金属屋根の素材にはトタンやガルバリウム鋼板がよく使用されています。軽量で耐久性も高い金属屋根は近年増えています。定期的な塗装により錆などを防ぐ必要があります。
日本で古くから生産されている瓦で、粘土を焼き上げた陶器の屋根材です。耐久性に非常にすぐれており、塗装などのメンテナンスは基本必要ありません。
注意ポイント
日本瓦・和瓦は基本的には塗装によるメンテナンスの必要はありませんが。屋根の一番上の棟の漆喰部分は劣化し、崩れ、ズレが発生する為、点検が必要になります。
当社では協力業者に屋根工事専門の会社がありますので、外壁調査・診断の際、一緒に点検することも可能です。
2000年前後のアスベストの使用禁止により各メーカーが切り替えして販売した製品の一部に耐久性が極めて低く、ひび割れや欠損が多発して塗装する意味がない屋根があります。
注意ポイント
製品名 | メーカー名 |
---|---|
パミール | ニチハ株式会社 |
レサス | 松下電工株式会社 |
シルバス | 松下電工株式会社 |
コロニアルNEO | クボタ株式会社 |
アーバニーグラッサ | クボタ株式会社 |
ザルフグラッサ | クボタ株式会社 |
セキスイかわらU | 積水屋根システム株式会社 |
その他、長期間メンテナンスしておらず屋根材、下地、防水シートが傷んでいる場合は、葺き替えやカバー工法をおすすめします。
屋根塗装も外壁塗装と同じく「どのように業者選びをすればいいかわからない」という点が一番の悩み事だと思います。また屋根は普段目にする事が少なく、訪問営業できた業者に不安を煽られると、信じてしまいやすい箇所です。屋根の塗り替え工事で後悔しない為にも、多少知識を持ち正しい選択を見極める必要があります。ここでは屋根の塗替え工事全体の流れと押さえるべきポイントを解説します。
屋根においても屋根の調査・診断は重要になります。普段目にすることがない分、劣化が予想以上な事も多々あります。登れる場合は2階のベランダなどから屋根に上り目視で調査を行います。登る事が難しい場合は、調査用のポールにカメラを取り付け動画撮影を行い状況を把握します。
屋根の調査・診断は屋根材の把握、劣化状況の把握が重要になります。
屋根材によって施工方法が決まったり、劣化状況によっては塗り替えを行わない選択も必要になるからです。正しい調査・診断には経験と知識が必要になります。
施工方法、補修の要否は正しい調査・診断から
スレート屋根(カラーベスト、コロニアル)の塗装の場合は、「縁切り」もしくはタスペーサーの取り付けが必要となります。スレートの表面には凹凸がありスレート同士の隙間できるようにできています。この隙間は毛細管現象や風雨によって屋根内部に入り込んだ水の抜け道になっています。塗り替えの際に塗料によってこの隙間が埋まらないようにする為に「縁切り」や「タスペーサー取付」を行う必要があります。
これを怠ると建物内部に水分が残り、雨漏りや劣化の原因になります。いいかげんな業者に頼んでしまい雨漏りの原因にならないように事前の確認が必要です。
スレート屋根には必須の縁切り・タスペーサー
前提として屋根塗装が定期的に必要な建物の場合、屋根塗装と外壁塗装は同時に施工するほうが、別々に施工するよりいろいろメリットがあります。
まず費用面では、足場代が一度で済み、これだけで10万円以上変わってきます。
打ち合わせもまとめてでき、色ぎめなども同時に選べるため、よりお客様の理想に近い塗り替えが可能となります。
最後に塗装工事中の不便や近隣の方への負担も、まとまるので特殊な事情が無い限り同時施工がおすすめです。
費用も手間も外壁と屋根の同時施工がお得
パミールをはじめとするノンアスベスト切り替え時期の屋根塗装できない製品の場合や、長期間メンテナンスを行わなかった事により屋根材の劣化が進行しすぎた屋根の場合は塗り替えによる対応ができません。そんな場合は「葺き替え」「カバー工法」で建物を守ります。
既存の屋根材、その下の防水シート、野地板をすべて撤去し、あたらに施工する事を屋根の葺き替えと言います。
カバー工法では既存の屋根を残したまま、新たに上から屋根材を取り付ける工法です。既存の屋根の撤去が無い分、費用を抑える事ができます。
屋根工事・板金工事と塗装工事は専門性は違えど必要とされるシチュエーションが同時の場合が多く、常に協力して現場に当たる事がほとんどです。レインボーペイントでは長年現場を共にしている信頼できる屋根職人・板金職人と連携をとりお客様の大切な建物を守ります。
レインボーペイントの信頼できる仲間たち